来月は決算棚卸し。
動きが悪い商品や見切り品などを事前に調べて処理を進めています。
部品が歯抜けで、長期放置されている車高調たちが気になっていました。
補修用に「フロント右側だけ欲しい」「ブラケット1本だけ欲しい」といったリクエストに対し、事情によっては完成品から抜き取って対応しており、その残りというワケです。
問題はその後。
本来、補充部品を手配して戻すのですが、(ワタシのように)いい加減な営業マンがそのまま放置してしまう場合があります。開封された車高調は誰も触れないので、延延、放置。
今回、コロナによる自粛で、ヒマを持て余した営業マンたちが集い「車高調レスキュープロジェクト」開始!
長期放置されていたものが多いので、ショックアブソーバーを全数、減衰力テスターで確認。
疑わしきものは分解。
固着や劣化の確認後、洗浄、組み立てを行います。
ガスを入れて完成。
と思いきや、再び減衰測定。正常値がでていることを確認。
がんばっても1時間に数本が限界ですが、そこは自粛中の営業マンたち、時間だけは余っています(笑)。
同時作業で、3UPさんのリアショックPRO減衰力バージョンの作業も行われていました。
3UP三上さんと親交深い小橋選手からのご依頼。
お父様が経営されているモーターランドSP@青森県へR33用として発送。
オーバーホール作業も入っていました。
どうしてこんなことになってんの… ドライバーさん怪我してないといいですが…
人間は修理できませんが、ショックアブソーバーならお手の物!
ひしゃげたピストンロッドも、新品交換。ついでに減衰力変更、というケースも多い。
レスキュープロジェクトで、一番最初に完成したのは三菱GTO(Z15/16A)。即完売!
FD3S、80スープラ、30セルシオ、シーマ、RX-8、ZC31/32スイフトも完売!嬉しい。
5~8万程度の処分価格。最近人気の海外製品の”新品製品”のビックリ価格からすればそんなに安くない。
けれど、昔から当社製品をご利用いただいているショップ様からは「安いじゃん!(にやり)」という反応。長いおつきあいから、性能と対応に信頼いただいていることに感謝。
残っているのは16アリスト×3、アルテッツア×1、オデッセイRA8×1。お問い合わせお待ちしております。
なお、ここまでに処分した台数はいえません(汗)。
営業マン(特にワタシ)のズボラさを自覚するには十分過ぎるほど(猛省)。
今回、自社の車高調を見直して、モノづくりに対する当社の不器用さ、真面目さを再認識しました。
使い捨てではなく、長く使っていただくため、たった一つのブラケットでも製作対応してしまう…
図面を引っ張りだし、レーザーで各部品を打ち抜き、溶接組み立てをして、塗装。手間と人件費は1も100も同じようなもの。だからこそ、商売上、1部品の対応はNG。効率の悪いことをやっていては儲かりません。
そんな不器用な当社の車高調を、
「使ってビックリ。真面目に作られてますね。それを適当に販売するのは勿体無い!」
と、10年前に評価してくださった3UPさん。以来、減衰力のテスト協力を対応してくださっています。
L275用車高調を共同開発してくださっているオートリサーチ米沢様からは、
「失礼かもしれませんが、ブランドとしての認知度は高くありません。でも、中身、性能は手抜きされていない」
「軽自動車用の車高調は安価なストリート用か、超高級ブランドのレース用の2択。その中で、若いヒトもなんとか手が届く価格帯を維持しながらも高いレース性能を保持しているのがシルクロードさんの魅力なんです」
と率直なご意見に感謝。当社がショップ様やユーザー様からどういう商品を作って欲しいのか、どういう役割を期待されているのか、客観的な理解が深まります。
今日はこの話題でもちきり!多くの男性陣が「佐々木希でもダメなのか…」と絶望したことでしょう(苦笑)
それはさておき、最近、不倫、不仲、離婚、ゴシップ、麻薬からの復帰に対するバッシングに対して、「芸能人だって視聴者と同じ人間。そこまで非難すべきじゃない」的な意見が、身内の芸能人から多い。
でも、芸能人は、イメージも含めたすべてを商品として利益を得ています。それを壊す言動は、製造業で言うところの不良品の販売。芸能界の「逆切れ」「開き直り」的な反応を見ると、プロとしての客観性に欠けた「低品質」化を感じます。論点を倫理観にすりかえていますが、それ以前にイメージを販売する商をやっている自覚が無い。
この問題も「客観性」不足を露呈しています。
自分の立場や職業上、第3者である私たちから何を期待されているのか理解出来ていない。
幼稚な行動、言い訳をするエライ人の多くの問題は、「客観性」が著しくかけている部分が共通しています。
入学式の歓迎スピーチで大学長が、
「学問の基本は客観性です。当校で、客観性を徹底的に鍛えてください」
と発したとき、身震いしたことを思い出しました。こんなことを教えてもらったのは生まれて初めて。
科学や生物学、政治、経済、歴史、文学、芸術、スポーツ、すべてにおいて客観性が重要という説明でした。
「最新の科学では、顕微鏡を覗く人間の存在自体が、対象物の分子や原子の反応の結果に影響を与えてしまうので、その影響をゼロに近づける研究が進んでいる。研究者自身の存在すら疑うのが、客観性」
ううぉー!なるほど!
「歴史ほど客観性が重要なものは無い。勝者が主観的に記したものが多いからだ。敗者、弱者、何気無い日常、伝承、文献、すべての情報を分析することが真実に近づく方法だ。近代史を学ぶアメリカ人は、特に留意したまえ」
客観性を徹底的に鍛えることが、真実への道。そして真実無くしては偉大な発明も決断も無いということでした。
「客観性を叩き込まれた諸君が、卒業後、高い判断力と行動力で活躍する姿を期待する」
30年近く経った今も一言一句思い出せます。
日本の政治経済を司る政治家や官僚、巨大企業のエライさんの、客観性に欠けた幼稚で自分よがりな言動を見ていると、優秀な大学で、一体何を学んでいたんだろうと首を傾げてしまいます。
「おい!いい加減その汚い机整理しろ!営業出てないから時間あるだろ!」
へ?
これはこれで整理されてるッス!よ。
自分、どこに何置いているか、把握しているッス!から。
(客観性を欠いた幼稚な良い訳。学長が泣いてるヮ)